アンバサダー

「BORDER5」コミュニティ・防災満点の秘密と、これからのマンション運営?キッチンカー活⽤と理事会OB の巻き込み⼒?

BORDER5のアンバサダーである應⽥さんがインタビュアーになり、ルネ本厚⽊管理組合の皆様にマンション管理について伺うインタビュー。今回のコラムは後編です。

現れた「スーパー防災担当」の理事

應⽥(インタビュアー):前編では、ルネ本厚⽊管理組合の修繕積⽴⾦の⼤幅⾒直しや、専⾨家を活⽤した理事会改⾰といった「ハード・財務⾯」の先進的な取り組みについて伺いました。

 

後編では、BORDER5の評価で満点を獲得した「防災」と「コミュニティ」のソフト⾯について伺います。築浅かつ222⼾の⼤規模マンションで、⾃治会と合同ではなく管理組合単独でここまでの活動ができている秘密は何でしょうか? まずは防災から教えてください。

 

⽯井(前理事⻑・現修繕委員):防災に関しては、2022年(第2期理事会)から、コロナ禍であったにもかかわらず防災訓練を実施できていたことが⼤きかったです。初期の理事会が基礎を作ってくれていました。そして何より、私の代で「スーパー防災担当」の理事が現れまして、その⽅が1⼈で⽴派な防災マニュアルを作ってくれたんですよ。

 

地震のフロー、⽕災のフロー、⽔害のフロー、そして備品リストまで、BORDER5の項⽬をほぼ完璧に網羅する内容でした。うちは⾃治会に⼊っておらず連携がない状態なので、管理組合主体で防災をどうするかを重点的に考えて⾏動できた結果だと思います。

 

應⽥:その「スーパー防災担当」の⽅の存在は⼤きいですね! 得意な⼈が得意なことを担当するというのは理想的です。では、もう⼀つの満点項⽬である「コミュニティ(イベント活動)」についてはどうでしょう? 防災担当とイベント担当が揉めるマンションも多いと聞きますが。

 

⽯井:そこは棲み分けができていて、防災は「現在の理事会主体」で⾏い、イベントは「理事会のOB」が主体となって運営してくれています。夏祭りの運営や、七⼣、ハロウィン、クリスマス、ひな祭りといった季節ごとのエントランスの飾り付けも、理事会OB が率先してやってくれるんです。

 

理事会のOB によるLINE グループがあって、そこに数⼗名が登録しています。突発的なイベントの際には「お⼿伝いできますか?」と声をかけて、皆さんに協⼒していただく体制ができています。今の理事会はそれをサポートする側に回っているので、負担が分散されて上⼿くいっているのだと思います。

ルネ本厚木で行われているイベント運営の工夫とは?

應⽥:数名だけでなく数⼗名のOB ネットワークが機能しているのは驚異的ですね! イベント運営の工夫としては他にどんなことがありますか?

 

⽯井:⼈をかける⼤掛かりなイベントは「夏祭り」だけに絞っています。それ以外の季節⾏事では、なるべく⼈⼿をかけないよう「キッチンカー」を年に数回呼んで、ハイブリッドな形でイベントを実施しています。

 

理事会で料理(焼きそば作りなど)を始めると、⾷中毒のリスクもありますし、朝から準備して皆の⼼が折れてしまいますよね。地元の仲の良いキッチンカー業者さんにお声がけして、電源と場所を貸すだけで来ていただける関係性を作っているので、プロにお任せして⼿間とリスクを省いています。

 

應⽥:なるほど! お祭りの⽇だけ限定してキッチンカーを呼ぶことで、集客も確実に⾒込めて、理事の負担や⾷中毒リスクも回避できる。これは⾮常に賢いアイデアですね。こうした活動や、前編で伺った積⽴⾦値上げなど、⼤きな決断を進めるためには住⺠への「広報・周知」が⽋かせないと思います。どのような⼯夫をされていますか?

 

⽯井:広報については、要点を分かりやすくまとめた「理事会だより」を出しています。ただ、都度出すだけだとどうしても読まない⽅が多いので、⾒ない⼈にどう訴えかけるかを模索しました。その結果、ネット印刷の『プリントパック』を利⽤して、カラーの折りたたみ広報誌を作って配るようにしました。ビジュアルを⼯夫して、「すぐに捨てられないような広報の出し⽅」を意識しています。

 

また、「なぜ変えるのか」という理由を⼤切にしています。理事会の中だけで納得して急に総会に出すのではなく、理事会で「何の理由でこのルールを変えるのか」をしっかり議論し、それを住⺠に丁寧に周知するプロセスを踏むようにしています。

最後に

應⽥:カラーで⾒開きの広報誌にするなど、ITを使えない層にもしっかりリーチする努⼒をされているのですね。最後に、こうした数々の改⾰を経て、現在抱えている課題や今後の⽬標、そして今の理事⻑さんからのメッセージをお願いします。

 

⾼橋(現理事⻑):私は⽯井さんから引き継ぎ、理事2 年⽬で理事⻑になりました。1 年⽬は分からない中で⾊々と勉強し、今年度は管理会社の⽐較検討など⼤きなイベントもあり、⽇々模索しながらやっています。現在の個⼈的な課題としては、常⽇頃の理事会をうまく回していくことや、意⾒をまとめる難しさを感じています。

 

マンション全体としては、⽯井さんたちの代で素晴らしい基礎ができているので、まだまだ細かい部分で⾜りないところを少しずつ⾒直していく段階かなと。そして、⾃分たちの代で終わらせず、次の代へうまく引き継ぎをしていくことが⼀番の課題だと思っています。

 

⽯井:⻑期的な⽬標としては、意図的に満点にせず残しておいた「修繕積⽴⾦のさらなるブラッシュアップ」があります。現在15 年周期にしましたが、均等積⽴⽅式を⽬指すのか、段階増額を⾒直すのか、10 年⽬をめどに外部の専⾨家とも連携して取り組みたいと考えています。

 

また、共⽤部の課題としては、ゲストルームの鍵の貸し出しのIT化ですね。現在は管理⼈さんが⼣⽅5時で帰ってしまうと貸し出しができなくなるので、オンラインやスマートロックなどで解決したいです。防災⾯でも、発電機や⽔の汲み上げポンプなどの備品不⾜、防災倉庫の拡張など、まだやらなければいけない課題は残っています。

 

應⽥:⾼得点を獲得して満⾜するのではなく、あえて次の世代のための改善⽬標を残し、持続可能な管理を⽬指している姿勢に感銘を受けました。本⽇は⼤変貴重なお話をありがとうございました!

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