マンション管理

ザ・パークハウス本厚木タワーの認定ポイントについて

2025年2月、新たにザ・パークハウス本厚木タワーがBORDER5の新たな認定マンションとなりました。「ザ・パークハウス本厚木タワー」は、BORDER5で認定されたマンションのなかでは、竣工から4年と最速での認定となりました。今回のコラムでは「ザ・パークハウス本厚木タワー」について、BORDER5掲載に至った管理力のポイントについて解説します。

ザ・パークハウス本厚木タワー・マンションページ:https://www.border5.com/mansion/759

今回認定になった「ザ・パークハウス本厚木タワー」について

現在「2つの老い」などマンションの持続化についてメディアに特集で取り上げられる機会が増えています。そのなかで築年数がまだ4年と浅いなか、ザ・パークハウス本厚木タワーでは早くから、今後を見据えた施策を打ち、マンションの持続化について取り組まれています。
 
マンションの持続化に関してロードマップを引き、早期から先進的な取り組みをされていることは多くのマンションにとってもロールモデルになり得る素晴らしい取り組みです。
 
ぜひ掲載に至った評価ポイントやザ・パークハウス本厚木タワーの取り組みについての詳細をご覧ください。

ザ・パークハウス本厚木タワーの評価点

ザ・パークハウス本厚木タワーの評価点は
 
・組合運営力 9点
・メンテナンス&資金力 8点
・コミュニティ&住み心地力 10点
・防災力 10点
 
と特にコミュニティ&住み心地力と防災力が優れている評価となりました。

◎掲載に至ったポイント

・竣工後初年度から理事の任期を2年に規約改訂し、半数改選とすることで理事会の継続性を確保
・役員の就任要件や理事会の出席要件を配偶者や一親等の親族まで許容し、将来的な高齢化などによる担い手不足に対応
・管理組合の未収金の割合が低い(年間収入で除した場合は1%未満)
・共用部分での禁煙が明確になっている
・「住宅専有部分等の工事施工細則」を定め、リフォーム工事について詳細に規定し、トラブルを未然に防ぐ工夫がある
・竣工図書が管理組合の情報共有ツール内に電子保管され容易に活用できる
・「防災安全委員会」「企画運営委員会」「経費最適委員会」「資産運用委員会」など複数の専門委員会があり管理組合運営への関心が高い
・「災害発生時のマンション全体の行動計画」があり、管理組合の防災に対する備えがある。
・ハザードマップなどでマンションの災害リスクを確認の上、長期プランで損害保険に加入している
・利益相反取引の防止に関する定めや暴力団排除に関する定めがあり、管理組合の健全な運営に寄与

評価ポイントについての詳細

ザ・パークハウス本厚木タワーの管理運営は、マンション管理でもはや逃れられないキーワードである「マンション管理組合の持続的な運営」に対する対策を早くから念頭に置いて活動されています。2021年の竣工から4年と比較的短いなか、先進的で安定的なマンション管理をされている点は注目に値します。
 
注目すべき「マンション管理組合の持続的な運営」対策では、まず将来的な住民の高齢化に対応するために、すでに管理規約には、役員のやり手不足に対応するため役員の就任要件や理事会の出席要件を配偶者や一親等の親族まで許容を広げています。また竣工初年度から理事の任期も2年に規約改訂されていて、うち半数を改選することで理事のなかで継続性が担保されていることも大きなポイントです。
 
また今回のBORDER5認定に関しては、 ザ・パークハウス本厚木タワー管理組合のロードマップの一環として依頼されている経緯があり、当初から長期的なビジョンに基づき、管理組合の持続的な運営に関心をもって動かれている点は非常に大きなポイントだと判断できます。
 
すでに「防災安全委員会」「企画運営委員会」「経費最適委員会」「資産運用委員会」など複数の専門委員会が立ち上がっている点も注目に値します。各委員会で目的意識をもった運営が行われることは、「管理組合の持続化」を行うためには非常に有効になってきます。
 
各委員会の活動目的がBORDER5の各診断項目とも一部リンクするように定義されており、その定義は内規という形まで落とし込まれていることから、理事や委員が変わっても継続的にブレずに活動できる仕組みが確立できています。そして、委員会の活動がそのままBORDER5の評価にも直結する設計となっています。このような取り組みが最速認定の一助となったことは間違いありません。
 

『BORDER5の診断項目と各専門委員会の関係』

・防災安全委員会         →→→ 防災力
・企画運営委員会         →→→ コミュニティ&住み心地力
・経費最適委員会&資産運用委員会 →→→ メンテナンス&資金力
・全ての専門委員会によるシナジー →→→ 組織運営力
 
一例として防災安全委員会では、BORDER5の診断項目にもある1年に1度以上の防災訓練の実施が内規に定義され、防災計画→防災訓練→意見収集→振り返りのPDCAサイクルがちょうど1年で回るようになっています。
 
なお、委員会の活動は総会の議案にも表れています。BORDER5の掲載を含め全て賛成多数で決まった今年の議案は以下のとおりでした。
 
~今年の議案(理事会開催後に公開される理事会だよりから引用)~
『企画運営委員会』
 ・各種認定制度の登録(管理計画認定制度、管理適正評価制度、BORDER5))
 ・公式ホームページの作成
 ・管理規約の改訂(国土交通省の標準管理規約への追従)
『経費最適委員会』
 ・資金計画を均等積立方式とする長期修繕計画(但し30年)
『資産運用委員会』
 ・マンションすまい・る債の購入
 ・資産運用細則の制定

最後に

ザ・パークハウス本厚木タワーは、理事会の継続性確保、「防災安全委員会」「企画運営委員会」「経費最適委員会」「資産運用委員会」などの専門委員会を立ち上げるなど、持続可能性を実現するためのマンション管理組合の取り組みを積極的に実施されていることは、今後のマンション管理運営では大きなアドバンテージとなるメリットです。

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