マンション管理

「マンション管理計画認定制度(東京都港区)」認定第1号となったインプレストタワー芝浦エアレジデンスの取り組みについて

現在、BORDER5で満点評価の認定をしているインプレストタワー芝浦エアレジデンス管理組合が、東京都港区の「マンション管理計画認定制度」認定の第1号となりました。

 

そこで今回のコラムでは、インプレストタワー芝浦エアレジデンス管理組合のマンション管理の取組みと、認定第1号となった港区の「マンション管理計画認定制度」についてもお話を伺いました。

 

港区芝浦にあるインプレストタワー芝浦エアレジデンス管理組合では、卓越したマンション管理のなかでも、特に資産価値の維持向上やマンションでのコミュニティ醸成に力を入れています。

 

ほかにも管理会社のリプレイス(変更)であったり、これまで取引のあった業者の変更、 電力自由化による小売電気業者の変更などを行ったことにより、大幅に経費が削減されたそうです。※(注1)

 

※(注1)小売電気業者の変更については、電気料金高騰などの要因により契約を現在東京電力に戻されているとのことでした。

コミュニティと防災の取組みについて

インプレストタワー芝浦エアレジデンスではトリプルセキュリティを導入しています。つまり「エントランス」「エレベーター」「玄関」の3ヶ所にセキュリティシステムを設けているため、住民は居住階以外の階に行くことはできない仕様になっています。

 

そのためインプレストタワー芝浦エアレジデンスでは、入居当初より居住者交流の場作りについて力を入れています。例えばクリスマスツリーの飾り付けや七夕の飾り付けイベントを実施し、居住者交流を促進しています。3年目からは防災訓練、節分の豆まき、お花見なども実施されています。

 

コロナ禍で一時中止になっていた防災訓練も今年(2023年)から再開され、直近の訓練では非常階段で避難した後、港区より助成された防災テントの設置やカマドベンチによる調理訓練も実施されました。その後にお花見会を開催するなど、「防災」「コミュニティ」と独立したカテゴリーと言うよりは、シームレスに防災とコミュニティづくりが連動するような取り組みをされています。

 

インプレストタワー芝浦エアレジデンス理事会では新たなイベントとしてバーベキュー大会やフリーマーケットの開催も現在検討されており、さらにマンションコミュニティの構築に力を入れていることがうかがえました。

 

理事長曰く「居住者同士が顔の見える関係にしたいと考えております」とのことで、普段はエントランスで会ったときの挨拶、エレベーター内で会ったタイミングの挨拶程度だそうですが、いろんなコミュニティ施策を通じて、こういった一定量を増やし、少しでも皆でマンション管理を考えるような仲間が増えるようにコミュニティづくりを続けていきたいということでした。

 

防災面では、インプレストタワー芝浦エアレジデンスの防災資材については、分譲時より充実していたということでした。外部の防災倉庫に加え、各回のエレベーター横にも防災倉庫が設置されており、資材も備蓄されていて、港区に申請し、防災テント、止水板、エレベーターチェアなども設置されています。

 

ほかの防災面での工夫としては、毎年居住者リストを更新し、居住者のなかで避難困難者、65歳以上の高齢者についてはしっかり把握できるように対策されているということでした。

港区での「マンション管理計画認定制度」第1号認定について

2019年8月にインプレストタワー芝浦エアレジデンス管理組合はBORDER5で認定をされました。その後BORDER5の審査基準である管理組合総会の出席率が90%を超える項目をクリアし、BORDER5においてインプレストタワー芝浦エアレジデンスの各項目はすべて満点になりました。

 

BORDER5に認定されたことに関して理事長は「第三者に認めてもらうことで、私たちのマンション管理のモチベーションも上がりますし、 活性化も期待できる」と言います。

 

東京港区の「マンション管理計画認定制度」の第1号認定されたことに関しては、当初2022年度中に認定されることを目指していたそうですが、そもそも港区自体が「マンション管理計画認定制度」に追いついておらず、2023年5月に港区第1号として認定された経緯がありました。

 

港区の「マンション管理計画認定制度」については、スムーズに認定されたということでした。ここでは、すでにインプレストタワー芝浦エアレジデンスがBORDER5の認定基準をクリアしていたことで、「マンション管理計画認定制度」のスムーズな認定につながったと明確になったエピソードだと言えます。

 

「マンション管理計画認定制度」の認定を受けた効果として、理事長はマンションの資産価値向上と、さらに2023年4月から始まった「マンションすまい・る債」における「マンション管理計画認定制度」認定マンション向けに利率が上乗せされることをメリットして捉えられています。

 

「マンションすまい・る債」は「マンション管理計画認定制度」認定されたマンション向けの利率を通常とは別途設けています。

 

通常のマンションすまい・る債:0.475%に対して、

管理計画認定を受けたマンション向けマンションすまい・る債:0.525%

という設定がされています。

 

「マンション管理計画認定制度」の認定を受けたマンション管理組合には嬉しいサービスではないでしょうか。

大規模修繕工事などメンテナンスについて

メンテナンスについては、現在インプレストタワー芝浦エアレジデンスは引き渡しから9年目を迎えます。そのため最初の大規模修繕工事を迎えるタイミングはもう少し先になりますが、港区の助成を活用した建物診断の実施も来年(2024年)予定されています。

 

管理組合ではその診断結果に基づき、長期修繕計画について2パターンの計画を作成する予定です。2パターンは、資金計画における「現在の段階増額積立方式の継続」、または「均等積立方式への変更」です。その2パターンの計画に関して住民説明会を実施し、その後のアンケートに基づき、次回開催の定期総会でどちらの計画で修繕計画を進めていくかの決議を行う予定になっています。

 

また資産価値向上のための施策として、電気自動車の充電設備の拡充についても東京都の補助金なども活用しながら設置を進めたいということでした。

最後に

インプレストタワー芝浦エアレジデンスで理事長自らが率先してマンション管理について知見を深められているエピソードがあります。現在の理事長である塚越さんが管理組合の役員に就任されて以来、かなりの資格を取得されていること。マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士、 そして賃貸不動産経営管理士。さらには直近の試験で2級ファイナンシャル・プランニング技能士も取得されたそうです。

 

理事長ご本人は経験が一切ないと謙遜されるものの、積極的なコミュニティ構築するための活動であったり、積極的な知識研鑽を資格という見える形にしていることは、積極的な取り組みをされているという証として一定の成果ではないでしょうか。

管理組合の役員に就任された”後”に何の知識もなければ、管理会社と交渉さえできないと感じ、積極的に資格を習得されていることがポイントになります。

 

理事長は「マンション管理のセミナーに足を運び、 その知識を組合に活かしていきたいと考えています」と語ります。

 

最後にマンション管理組合運営のためにもっとも心がけていることについて伺うと、「後継者の育成について、管理組合の仲間と共に考えている」と返答がありました。

 

インプレストタワー芝浦エアレジデンスのマンション管理は、理事長を中心にマンション管理会社の協力のもとスムーズに行われている様子をうかがい知ることができました。

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