マンション管理

ハイツ芝大門の認定ポイントについて

2023年4月、BORDER5で新たに27件目のマンションが掲載されました。ハイツ芝大門は投資需要の多いマンションとしては2例目のBORDER5に掲載となります。

 

今回掲載となった「ハイツ芝大門」について、BORDER5掲載に至った管理力のポイントについて解説します。

ハイツ芝大門ページ:https://www.border5.com/mansion/606/

今回認定になった「ハイツ芝大門」について

「ハイツ芝大門」は投資需要の高いマンションです。現在マンション建替が容易ではない環境のため、ファミリー向けマンション、投資用分譲マンションに限らず、いかに持続可能なマンション管理運営を行っていくかは非常に大きなテーマになってきます。

 

「ハイツ芝大門」では様々な資産価値向上のための施策を通して、すぐに管理費や修繕積立金の金額を上げるのではなく、持続可能なマンション管理運営を模索されています。

 

港区という立地は賃貸マンション市場でみた場合、非常に競合となるマンションも多いなか、築40年以上のマンションでも、基準以上のマンション管理運営に取り組めばBORDER5に掲載できる水準に達することを示してくれています。

ハイツ芝大門の評価点

ちなみにハイツ芝大門の評価点は

 

・組合運営力 10点
・メンテナンス&資金力 9点
・コミュニティ&住み心地力 8点
・防災力 8点

 

となりました。ハイツ芝大門はこのなかでは特に組合運営力とメンテナンス&資金力に秀でていることがわかると思います。

◎掲載に至ったポイント(評価ポイント)

・管理組合総会の出席率が85%以上
・管理費等値上げ抑制の努力をしている(ランドリールームの設置・保険契約の見直しを含むコスト削減の努力)
・区分所有者以外が理事や監事に就任できると明文化されている(1親等までの親族、第三者の専門家)
・未収金の割合が低い(現在の未収金は0)
・管理規約に利益相反取引に関する規定を設けている
・竣工図のデータファイル化を行っている
・共用部分(専用使用部分含む)での禁煙が明確になっている
・災害等の緊急時における管理組合の意思決定のルールが管理規約等で規定されている
・非常時の備品について備品リストが作成され期限管理がされている

評価ポイントについての詳細

まず管理組合総会の出席率が85%以上となっているのは、円滑にマンション管理組合運営が行われている証拠だと言えます。投資目的の所有者が多い場合、概して総会の出席率も下がる傾向が強いですが、ハイツ芝大門では総会に合わせて勉強会や、後に記載するランドリールームの完成披露会を実施するなど、出席率をあげるための施策も考えられています。

 

区分所有者以外が理事会へ代理出席できたり、また理事や監事に就任できる規定を設けていることは、今後のマンション管理運営でも非常に大きなポイントです。当社でも今後のマンション管理運営面で、管理規約で代理出席が認められていないマンションが多いことについて危惧するなかで、ハイツ芝大門では明確に規定されている点は大きなポイントだと言えます。

 

ハイツ芝大門では、管理規約の改定により利益相反取引に関する規定も設け、外部から見ても公平性が担保される組合運営を可能にしている点は、マンション管理運営面での透明性を高めるため非常に評価できるポイントと言えます。

 

ハイツ芝大門では管理費等値上げ抑制の努力をしています。管理人が「住み込み」から「通勤(日勤)」になり、それまで1階にあった管理員居住スペースをどのように有効活用しようか検討した結果、エントランスのリノベーション、宅配ボックス設置とランドリールーム設置の設備投資を行いました。

 

これらの投資は近隣マンションとの競争力を維持するためであり、賃貸物件としてのバリューアップも管理組合として実現されているところは、投資マンションとしてアピールしておくべきポイントになります。またマンションの保険契約の見直しを含むコスト削減の努力もされています。

 

未収金の少なさも大きなポイントで、「ハイツ芝大門」はBORDER5の加点基準である1%未満で、かつ現在滞納は0ということで、非常に健全な運営をされていることが窺えます。

 

中長期事業計画の策定および竣工図がデータファイル化され常時閲覧できるようになっており、突然起こる設備トラブルなどに対しても迅速に対応できるようになっています。また防災面でも、緊急時のルールや非常時の備品管理も徹底されています。

最後に

「ハイツ芝大門」は、今回BORDER5に掲載される投資需要の高いマンションでは2例目となります。BORDER5の掲載基準をクリアすることは、公開されている項目に基づいて評価をするため、結果的にマンションの持続可能性の高さが明らかになることにつながります。

 

一年前の2022年4月から管理計画認定制度が始まったことで、少なからずマンション管理に関する興味と関心は増えてきています。そのため投資需要の高いマンションであっても、管理力による他マンションとの差異化は、今後の資産価値維持・向上の観点からは重要な要素であり、賃料や売却価格といった資産価値に直結する部分への影響も大きくなっていくと考えられます。

 

BORDER5の掲載基準をクリアすることで、マンションの管理力を高めることが結果として、流通可能性を高めることにも繋がり、競合との差別化、資産価値につながる時代になりつつあると言えるのではないでしょうか。

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