マンション管理

管理会社変更(リプレイス)の極意【5つのポイント】

管理組合と管理会社は政略結婚みたいなものです。立地や部屋のデザインなどは検討をすることが多いですが、管理会社や管理費については検討することが少ないのではないでしょうか。管理会社を一概に比較することが難しいため、管理会社変更も難しさが伴います。いまの管理費と管理会社が適正かどうかは他の管理会社からの見積もりをとらざるを得ません。そういった動きがリプレイスする動きと捉えられるケースもあります。今回は管理会社変更(リプレイス)の極意【5つのポイント】についてマンション管理コンサルタントが解説します。

管理費・管理会社の見直しについてWhyとVisionを明確にする

まず管理費の見直し・管理会社の見直しをするのは「なぜなのか」を共有しておく必要があります。最終的に管理会社の変更を選択したとしても、それは「目的」ではなく「手段」のはずです。管理会社の変更が「目的」なのではなく、「管理組合のあるべき姿」の実現のために、ふさわしい会社を選ぶ「手段」として念頭においておくことが大切です。

 

<管理組合の目指すビジョンを明確にする>

10年後・20年後・30年後、居住するマンションが地域でどういう位置づけでありたいのか、どういう資産価値を持っていたいのかビジョンをしっかり管理組合で思い描き、それを実現するために、今から明日に向かっての管理運営があると方針を決めると、管理組合としてブレづらくなります。もし管理会社を変更する場合も、管理運営の視点が芯にあることが、ブレない検討をするうえでポイントになってきます。

管理会社の見直しは公平性と透明性が大事

ここでいう公平性とは、客観的に見て特定の意見や恣意的な判断が入っていないことです。

管理会社の見直しを検討するうえでは、今の管理会社も候補として入れ、変更ありきで検討しないことが大切です。

 

<よくある例>

・管理会社の変更を検討する

・委員会を設置して「管理会社変更委員会」という名称を用いる

 

その結果、最終的に決議をとる総会などの場で、最初から変更ありきだと、今の管理会社を恣意的に外して、外すことを前提に検討したような検討結果には同意できないと、議論のそもそものところを突かれるような事態になるケースがあります。

 

透明性の点で検討プロセスを常にオープンにして発信していくことが大切です。検討のプロセスは、管理会社の見直しを始めることは変更ありきではありません。あくまで居住されているマンションに最も合った管理の仕様、管理費・管理会社を0ベースで見直すことです。マンション居住者で選ぶことをスタート地点にして、委員会を設置する場合でも、マンション内で委員になる人を公募し、募集した上で進めていくことが必要です。

 

どうせ委員になるなり手もいないって。。

 

結果的に応募者がいない場合でも、最初に検討する段階では広く皆さんの意見を取り入れる努力や、いろんな方々の力を借りようとするなど、公平かつ透明にすすめてきた姿勢が常にそこにあることが大切になってきます。

管理会社を見直す際は求める管理仕様を明確にする

見直しを検討するときに、各管理会社に見積もりを依頼する際、居住マンションの管理仕様が明確になっていないと、仮に見積合わせをしても各社バラバラな見解になってしまう可能性が高いので、ここも大事なポイントになります。

 

まず現在の管理仕様や現管理会社の仕様書には、各業務項目の内容が記載されています。長年同じ管理会社が管理を行っている場合、仕様書に記載のない業務を行っている場合が多くあります。

 

<よくある例>

・ゴミ出しの時間が変わったため、清掃員が30分早出している。

・管理員さんに恒常的な残業がある

 

ほかにも各点検であるとき、理事の指摘で本来の仕様書には入っていないが、こういったところの点検も入っているんだなどと、契約書や仕様書には現れない形である業務が存在していることがあります。

 

もしこれを見落として各管理会社から見直しの見積をとり、ましてや管理会社を変えることになると、結果的に「それは仕様書に書いてないんで業務外です」となり、別途費用が発生してしまうという本末転倒な結果になる可能性が存在します。

管理会社の見直しはVISIONに合った候補会社を選ぶ

管理組合としてのVISIONを見積依頼で各管理会社に伝え、VISIONをを踏まえた管理仕様の提案を依頼します。いま管理会社が実際に管理業務で行っている現行仕様と、各管理会社がこれが皆さんにあるべき姿にもっとも近づく仕様を表現した提案資料が必要です。

 

提案資料は、各社がこのマンションをもっともよい状態で管理するための仕様をデザインしてくださいという依頼(いわゆるプロポーザル方式)をすることが求められます。

管理会社を見直す場合は、管理会社を分類や特性から見る

管理会社を見直す場合は、以下のような点にも注目する必要があります。

 

・管理戸数(規模)

 これまでどの程度の規模のマンション管理を実績としてもっているか

・グループ系・独立系

 グループ系なのか、0から実績を積み上げてきた会社なのか。また合併や買収によって出来た会社なのかどうか。

・大規模修繕に対するスタンス

 管理会社がいつも工事の提案をおこない、その費用が高くないか。相見積もりを取ることが出来るのかどうか

・管理業務の特徴・強み

 自分たちのVISIONに合うような管理業務を行えるのかどうか

管理会社を見直す場合はゴールを決めてスケジュールを立てる

自分たちで管理会社を変えると決めても任期が来て役員が変わると、引継ぎがうまく行かずにまた0スタートになる場合も。検討期間が2〜3年になってしまうケースもあります。マンションとしてどうあるべきかも大切ですふぁ、いつまでに見直しを実現するかもマンションの中で共有してスタートするべきです。

 

<選考期間・引継ぎ期間の2ステップ>

 選考する期間と引き継ぐ期間は、建物でいえば設計期間・施工期間のようなイメージです。選考には3ヶ月、引継ぎに3ヶ月の、計6ヶ月が一般的な管理会社見直し・変更のプロジェクトに要する期間になります。

 

<新旧管理会社の引継ぎ期間を想定すること>

 引継ぎ期間は一般的には3ヶ月ぐらい要します。引継ぎ対象になるのは事務的なものからノウハウに関することまでになります。しっかりと引き継ぐスケジュールを設けることが大切です。

 

<管理組合の通常スケジュールにうまく落とし込む>

 通常のマンション管理業務スケジュールにうまく落とし込むことで、負担なく進めることが大切です。

 

【動画】

https://www.youtube.com/watch?v=CCGMlNnd0zE

 

編集:BORDER5編集部
監修:さくら事務所マンション管理コンサルタント(マンション管理士)

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