防災

第二のふるさとをつくる、マンションのコミュニティ連携

前回から引き続き、関西の管理良好マンション「ミリカ・ヒルズ」についてご紹介します。

 

「ミリカ・ヒルズ」の大きな特徴でもあるコミュニティ活動について、前回はマンション内イベントについて伺いましたが、今回は外部とのコミュニティ連携について伺っています。

 

「ミリカ・ヒルズ」では、昨年12月から徳島県の佐那河内村(さなごうちそん)と「関係人口」をキーワードに、コミュニティ連携をしています。佐那河内村は、人口は「ミリカ・ヒルズ」とほぼ同じく2500人ほど、すだちやさくらももいちごが特産品の徳島県にある唯一の村です。

 

ここを”第二のふるさと”にしようと、「関係人口」というつながりを始めたのです。
(写真は、佐那河内村の村長 岩城福治氏と、ミリカヒルズ団地管理組合法人代表理事 髙垣 壮平氏)

 

今回も、ミリカ・ヒルズ団地管理組合法人の代表理事である髙垣 壮平氏にお話を伺いました。

佐那河内村とのつながり「関係人口」

BORDER5:徳島県の佐那河内村と、「地域創生」や「関係人口」と言ったキーワードを旗頭にコミュニティ連携をされていると伺いました。

 

「関係人口」とは・・・
移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと。

地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。
(総務省 地域への新しい入口「関係人口」ポータルサイト より)

 

具体的にどのような活動なのでしょうか?

 

髙垣:「ミリカ・ヒルズ」「佐那河内村」それぞれのエリア間のコミュニティにおいて、お互いの顔が分かる緊密な関係性を構築し、コミュニケーションを重視しながら、従来の枠組みを超えたエリア間のコミュニティ同士の連携を創出し、新たなコミュニティにおける価値観を創造しようとしています。

 

当年度は、来年度の事業化に向け、徳島県佐那河内村とマンションコミュニティイベントを通じて、相互に顔の分かる関係性の構築の手始めとして、先ずはお互いの名前から始めましょうと言った取り組みを行っています。

 

今夏には、佐那河内村の住民をマンションに招待し、佐那河内村の名産品でもある、すだちのシロップでかき氷を作って食べたり、徳島産の半田そうめんで流しそうめんをしたりと、ともに楽しめるイベントを開催しました。

 

12月のクリスマスイベントでは、昨年も披露いただいた阿波踊りをともに踊ろうっと言った企画を進めています。

外部とのコミュニティ連携も、マンションの付加価値に

BORDER5:今後はどのような活動を予定されていかれるのでしょうか?

 

髙垣:来年度の事業化においては、団地管理組合法人としては初めての試みとなる徳島県佐那河内村での都市型のふるさと作りなどを行う予定です。

 

また、南海トラフ地震などの大規模災害を想定した徳島県佐那河内村との災害等における相互応援に関する協定について、佐那河内村役場と協定書の記載文言の調整を行っている段階です。

 

これら事業化後のビジネスモデルが出来ているので、徳島県佐那河内村との取り組みが進めば、他の地方自治体とも同じことが出来ると考えており、他の地方自治体からも引き合いが来ています。

 

マンション管理組合として、こういった取り組みを新たな「付加価値」として、魅力や共感を生むことで「ミリカ・ヒルズ」の新たな資産価値の一助にしようと考えています。

マンション管理組合にとって、メディアに出ることの意義は?

BORDER5:こちらの取り組み、新聞などのメディアでも取り上げられているのを拝見しました。マンション管理組合にとって、メディアに取り上げられることにどのような意義をお感じですか?

 

髙垣:マンションの資産価値とは、建物自体の構造から設備から付加施設と言った建物のハード的な要素と、ハードの上に跨るソフト的な要素であるコミュニティやマンションの日常管理から資産価値は形成されると考えます。

 

これらの両輪がうまく回ることがマンション購入後における資産価値や付加価値の維持に繋がる活動と言えます。これらを客観的に見た時に反応するポイントの1つとして、現メディアを通じた情報の周知は常に新鮮さが第一と考えています。

 

「ミリカ・ヒルズ」では、積極的に対外的メディアへの露出を戦略的に進めています。

 

次回は、大阪北部地震を体験した「ミリカ・ヒルズ」の防災の取り組み、その考え方について伺います。

参考「ミリカ・ヒルズ」公式サイト

 

編集:BORDER5編集部
監修:さくら事務所マンション管理コンサルタント(マンション管理士)

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